文化学園大学 国際文化・観光学科ブログ“小平の風”

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あれから20年

毎年文化祭期間中の11月2日に紫友会(本学の同窓会)主催のホームカミングデーが開催されます。ホームカミングデーというのは卒業後20年たった方々を招待し、旧交を温めるという催しです。今年は文学部(現 現代文化学部)1回生の皆さんが招待されました。私は担任の一人でしたので懐かしい卒業生たちに会えることにドキドキして参加しました。

1回生は1991年4月に入学し、1995年3月に卒業しています。1991年といえば、バブルがはじけ、その後「失われた20年」と言われた時代の始まりとされる年です。卒業年である1995年は、1月17日には阪神淡路大震災があり、3月20日には地下鉄サリン事件がありました。そのような社会状況の中でも卒業生たちは明るく生き抜き、「アラフォー」の少し世慣れした顔を見せてくれました。お仕事に頑張っている方、海外でしばらく過ごして帰っていらした方、育児中の方、それぞれ環境は異なりますが、不思議なもので会えば一瞬にして時を超えあの頃に戻ることができます。あちらこちらで笑いとおしゃべりの輪が広がっていました。日本人と結婚した留学生が岐阜からお嬢さんと共に参加してくれたのも嬉しい驚きでした。

今年米寿となられたH先生もお元気な姿を見せて下さり、スピーチをして下さいました。洒脱なお話しぶりは健在で、皆にエールを送って下さいました。

懇親会の後、国際文化・観光学科の展示会場に皆を案内し、今の学生たちの成果物を見てもらいました。日本語教員養成課程のパネル、インターンシップの展示物を興味深そうに見てくれていました。彼女たちの在学時にはどちらもなかったものです。教育内容に新しいものを付け加えることができていたことにちょっとホッとしました。

4年ごとに担任を務めていたころ、北竜湖でのフレッシュマンキャンプに行くたびに、「あ、あれから4年たった…」と一気に年を取った気分になっていたことがあります。オリンピックやアメリカの大統領選も4年ごとを意識しますね。1年ごとではなく、少し大掴みに人生をとらえると変化が分かりやすくていいと思います。そういえば、彼女たちが1年生だったとき、10年後をイメージしようという話をしたことを思い出しました。皆さんは10年後にどんな場所でどんな人たちとどのように生活していたいでしょうか。自分の方向性を確認しながら、これからもしっかりと成長していってほしいと願っています。
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教授 齊藤眞理子
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# by bwukokusai | 2014-12-09 10:00 | 学生コラム

師走・・・・卒業論文の季節なのですが.....

 ハロウィンも終ったし、次ぎはクリスマス。“我が青春の興廃はこの日にあり”との心意気があちらこちらに漂い始める12月のキャンパス。消費税が8%になったにせよ、さらに10%になるにしても、クリスマスだけはどうあっても譲れないようですね。花祭(灌仏会)が何のことかわからなくても、クリスマスはクリスマスですね。私としては別に信仰と表現の自由にケチを付けるつもりもありませんので、その辺は誤解の無いようにお願いします。ただ、......すなおに言わせてもらうと、強力なコマーシャリズムと近代大衆化の意識とが呼応し、絶妙なコラボレーション的な展開を見せている文化現象で、どうやら“お子ちゃまたち”や“ご婦人方”にとっての“忘年会”であるらしい。いわゆる“楽しい民主主義”精神の下で、なんだか子供たちが“ダシ”に使われているようにも見えますが....。まぁ、強いて言えば、“平和の象徴クリスマス”、“戦後民主主義の象徴クリスマス”、目出度くもあり、目出度くもなし。 
 
 さて、12月2日は衆議院選挙の公示、投票は14日。学生によっては、今度が初めての衆議院選挙になることでしょう。今回の選挙は、表面的には「アベノミクス」への評価を下すことですが、実はそれ以上に大きな意味を持っています。経済問題だけでなく、国際関係(とくに日本を取り巻く環境とそれとのつながりで影響してくる国内の諸問題)に大きく関わって来ます。後世の評価で、「あのとき、日本は積年の諸課題を上手く解決していくハンドルを手にした」と言われるか、それとも「若干の機運は見られたものの、好機を逸してしまい、それが今日にまで続く混沌を招来した」と言われるか、本当に重要な選択のときです。マスコミは「大義なき総選挙」などといい加減なことを流していますが、相変わらずの不勉強なのか、わざと投票率を下げようとする魂胆なのか、これも後世に明らかとなることでしょう。
 皆さん、ちゃんと勉強してから投票に行って下さいね。
 
 2014年も残りわずか。来年は自然災害も引き続き起きるでしょうし、国際的にも国内的にも、今までとは違ったように見える出来事(いくつかは前もって予想できることなのですが)も起きてこざるを得ないでしょう。終わりの始まりが更に深化して、本格化して行くのか、それとも中興へのきっかけを掴むことができるのか。“信じるか・信じないか”と言う都市伝説のレベルではなく、“予測できるか・できないか”、“判断できるか・できないか”の問題です。目先のことをはっきり見るためには、少し遠いところのことも視野に入れて考えることが大切です。
 
 それでは皆さん、クリスマスはご勝手に!
 そして4年生の皆さん、卒論が大事な「〆」ですから、気合いを入れて上手く仕上げて下さい。

准教授 窪田 忍
文化学園大学 現代文化学部 国際文化・観光学科のHPはこちら


 
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# by bwukokusai | 2014-12-04 06:23 | 教員コラム

Les jours avec la france~私のフランスでの経験~

国際文化・観光学科 3年 木村 斐
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 私はこの半年間、文化学園大学留学規程を使いフランスに留学してきました。そこでの月日は、これから何十年とたっても、必ず思い出す半年のように思います。

 私がフランスに降り立ったのは3月の末で、少し肌寒かったのを覚えています。最初の4か月間は、ヴィシーというフランスの真ん中あたりの地方でホームステイをやりながら語学学校に通っていました。月曜日から金曜日まで授業があり、文法やコミュニケーションなどフランス語の基礎をしっかりと学び、また日本ではなかなか出会うことのない様々な国籍の方々と出会いました。
 そこでは、今まで感じたことのないカルチャーショックとも言い難い感覚を味わいました。それは、自己アピールの仕方です。私と同じ世代でも自分自身を理解し、しっかりと自己アピールができるのです。すごく衝撃をうけました。ですが、ここでの生活はとても心温まるものでした。街の方もホームステイ先のマダムもいつも暖かい目で見守ってくれていました。
 私にとってマダムとの出会いはとても大きいものになりました。それは、いくつになっても楽しんでいる、そんな彼女の生き方に触れることができたからです。本当に充実した日々を送り、今でも最後の1週間の寂しさは覚えています。

 ヴィシーで学んだ後の2か月は、パリの語学学校に通いました。そこでは、寮で生活していたのですが、ホームシックならぬ、ホームステイシックにかかりホームステイでの生活が恋しくなる日が数日続きました。ですが、学校が始まると寮の生活にもなれました。パリの学校は、前の学校とは少し違う授業方針でした。それは、プレゼンテーションを重視する授業でした。自己アピールや相手に伝えることをたくさん考える時間も多く、言葉に関して考えることができ、とても有意義な時間だったように思えます。また授業の一環で子供がやるゲームをしたのですが、どうやって国土を増やすか、誰と協力するかなど、本当にクリエイティブなゲームでした。このようにして、子供のころから考える習慣が身につくのかなと思いました。
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 フランスで生活していく中で、フランス人はこだわりがあると言われるけれども、それは自分の生き方をきちんと考えているからだと感じました。生きていく中でどう自分をステップアップしていくか、常に向上心を持っているように思えました。常に考えていたり、自分のセールスポイントがわかっていたり、自分を相手に伝えるのがとてもうまいと感じました。また、学業にもとても前向きで、学ぶということに対するモチベーションの高さを感じました。学ぶ意識も高いと自分なりの哲学がしっかりできていくのだと学ぶことができました。本質を求めている人が多く、大衆性をあまり好まないようにも感じました。
 今回の留学を通して、日本人である私は、日本の歴史・政治なども知らなければならないと思いましたが、何か自分にとっての得意分野を持つことの重要性も感じました。そして、これからもフランスにかかわっていきたいと強く思いました。
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# by bwukokusai | 2014-11-25 12:00 | 学生コラム

アメリカの選挙

今月の4日に投開票されたアメリカの中間選挙で、野党である共和党が議会の上下両院で過半数を獲得しました。したがって、民主党のオバマ政権には、今後厳しい政治運営が求められことでしょう。今回は、アメリカ合衆国で実施される連邦レベルの選挙についてお話しします。

大統領選挙は4年ごとのうるう年に行われ、各政党が指名した大統領候補・副大統領候補は「二人1セット」で出馬します。また、連邦議会選挙は毎偶数年に実施され、任期6年の上院議員は三分の一ずつ、任期2年の下院議員はそのつど全議席が改選されます。大統領選挙のない選挙年(つまり、今年のようなうるう年ではない偶数年)に行われる連邦議会選挙は、「中間選挙」と呼ばれています。新しい大統領が選出されるわけではないのに、アメリカはもとより各国のメディアも、大きなニュースとして扱っていましたよね。特に、今回のように大統領の政党と議会多数派の政党が異なる場合は、何か大問題が発生したかのように報じられることが多いようです。なぜでしょう?

理由はひとつではないと思いますが、最も大きな要因は、アメリカ大統領制の特徴に由来するものです。行政府がどのような政策を実施する場合でも、その正当性を示すための法的裏づけあるいはそれに匹敵する承認、ならびに予算が必要になりますが、三権分立原則を厳密に導入するアメリカでは、行政の長である大統領であっても、立法や予算の承認といった議会の権限にむやみに立ち入ることはできません。ですから、大統領と議会多数派の政党が異なる場合、大統領のすすめたい政策に対して、たとえば関連法案を否決するなどして議会が歯止めをかける可能性が高くなるのです。具体的には、民主党政権が実現させたい福祉の充実や銃規制といった政策の実現は、共和党と大幅に歩み寄らない限り、困難であると思われます。また、「強い大統領」を望む者が多い共和党が上下両院で過半数を超えたことで、ウクライナ危機や過激派組織「イスラム国」などに対するアメリカの対応が大きく変わることも予想できます。

ついでの話ですが、中間選挙も大統領選挙も「11月の第一月曜日の翌日の火曜日」に実施されています。少しややこしいこの日程に決まった理由は、1)収穫を終え、本格的な冬を迎える前の11月上旬を選んだ、2)キリスト教の安息日である日曜日を避けた、3)交通の便が悪い場所では投票の前日から移動を開始しなければならなかったので、月曜日を避けた、などの事情から投票日が決められたようです。アメリカが伝統的に農業国でもあり、キリスト教文化が浸透した社会であることを改めて確認できます。

教授 中沢 志保
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# by bwukokusai | 2014-11-18 09:00 | 教員コラム

東京五輪トレーニングセンター誘致と横須賀再開発

 文化祭振替休日の一日、神奈川県環境影響評価審査会(以下環境アセス)の仕事で、神奈川県横須賀市を訪れました(環境アセスの趣旨・手続きについては2012年1月3日付の本コラムをお読みください)。
 今回の訪問の目的は、横須賀市が2020年開催の東京オリンピックに向け、ナショナルトレーニングセンター(以下NTC))の拡充施設誘致を目指している事業地の現地調査です。NTCとは、国内トップレベル競技者の国際的競技力向上を図るトレーニング施設として、2008年東京北区に開設されたもので、その後のロンドンオリンピックでの日本のメダル獲得数を史上最多とすることにおおいに貢献したとされています。しかし現在のNTCは屋内競技が中心で、それ以外の屋外競技、水上競技をカバーしていないため、その面での拡充・整備が求められています。横須賀市は、スポーツを通じて地域の活性化を目指すとして、この拡充施設の誘致に取り組んでいます(誘致委員会パンフレット(http://www.yokosukacci.com/news/2014/07/4908/)より)。

 事業地の中心は同市衣笠地区に広がる「Y-HEART計画」地域です(Y-HEARTとは横須賀市が1995年に策定した土地利用構想=Yokosuka-Human Environmental Advanced Research Townの略)。この地域は2002年、研究開発拠点および宅地の造成を目的として事業者:西武鉄道(株)が環境アセス手続きをとり、同年評価書公告が終わっているのですが、景気低迷を背景に、工事未着手のまま12年が過ぎたものです。この地域に新しいNTC施設を誘致しようというのが、今回の計画の概要です。

 京浜急行本線特急で品川から50分、横浜から30分、横須賀は東京湾と相模湾の間に突き出た三浦半島に位置した緑豊かな街です。1865年の横須賀製鉄所建設以来、軍港として栄えた歴史を持っていますが、近年深刻な人口減に直面しています。現在の人口は約41万人、住民の高齢化による自然減や2003年の浦賀ドック閉鎖など相次ぐ工場閉鎖による社会減を背景に、ピークだった1992年に比べ、約6%減少し、2013年には人口減少数が全国トップという不名誉な記録を作りました。地域活性化は喫緊の課題で、すでに市中心部の横須賀中央エリアでは、大型商業施設と高層マンションを組み合わせた複合施設の再開発事業が始まっています。

 「Y-HEART計画」地域は市中心部から車で30分弱、横浜横須賀道路・衣笠ICのすぐそば、面積90㏊のなだらかな丘陵地帯です。12年の間に当該地の樹木は相当量繁茂していることから、植物・動物・生態系への影響を工事着手前に再調査することが必要でしょう。また、近隣の住宅建設も進み、当該地直近まで迫って建てられている住宅もあることから、近隣住民への丁寧な事前説明は、企業および自治体の社会的責任として当然のことと感じました。

 午前中の調査を終え、市中心部に戻ってスタッフと遅めのランチをとりました。横須賀というと「海軍カレー」や「ネイビーバーガー」が有名ですが、B級グルメ店も多く、この日つれて行ってもらった「翁美屋」は特大牡蠣フライ5個+キャベツ山盛り、どんぶりご飯と具だくさん味噌汁、ほか2品付きで700円!(完食!!)
 このほか中央駅近くには午前10時から開店している老舗居酒屋がいくつかあるそうです。今回は時間の関係で内部を見られなかった記念艦「三笠」の船内をゆっくり見学したのち老舗居酒屋を楽しむ、そんなディープな横須賀ツアーに思いをめぐらせながら帰途についたのでした。

教授 三島 万里
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# by bwukokusai | 2014-11-11 10:01