文化学園大学 国際文化・観光学科ブログ“小平の風”

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体験!!図書館の児童サービス:読み聞かせ,ストーリーテリング,ブックトークの魅力

 文化学園大学現代文化学部図書館司書課程では,主に都道府県や市町村立図書館などで働く「図書館司書」の資格を取得することができます。司書は,資料の収集,分類,整理,貸出,利用者からの質問に応えるレファレンスサービスなどの仕事に携わっています。
 2014年11月22日,東京都立多摩図書館児童青少年係(注1)の司書の方に文化学園大学においでいただき,児童サービスの心構え,読み聞かせ,ストーリーテリング,ブックトークなどの実演を通して,その魅力について認識を深めることができました。1時間30分間という限られた時間でしたが,受講した大学生からは次のような感想が寄せられました。

<読み聞かせ>
*すいか,もも,りんごなどの果物をリアルに描いた幼児用絵本『くだもの』(平井和子著,福音館書店),ちびっこ消防自動車の活躍を描いた『しょうぼうじどうしゃ じぷた』(渡辺茂男著,福音館書店)を読む。
 ・絵本の読み聞かせを聞いて,子どもの頃を思い出して,なつかしくて楽しかった。
 ・小さい頃に,図書館で読み聞かせを聞いたことがなかったので,初めての経験だった。
 ・読み聞かせは感情をこめ,演技をするというイメージを持っていたが,そうではないことに驚いた。
 ・読み聞かせは,読書の第一歩という話が印象的だった。
 ・高校生を対象とした読み聞かせも行うことがあると聞いて驚いた。

<ストーリーテリング(おはなしをする)>
*グリムの昔話,王様は後継ぎ選びのために,息子たちを三枚の鳥の羽の飛ぶ方向へと向かわせる「三枚の鳥の羽」(『おはなしろうそく』東京こども図書館より)のおはなしをする。 
 ・本の内容を暗記し,すらすらと物語を語るストーリーテリングはすばらしかった。
 ・子どもが本の内容にひきこまれるように工夫をしていた。司書はやりがいがある仕事だと思った。

<ブックトーク(テーマに関連した本について語る)> テーマ“おばけなんかこわくない”
*古いお城の小さなおばけは,昼の世界を見たいと願うようになる『小さいおばけ』(プロイスラー著,徳間書店),きまじめな紳士マジノマジヒコ氏は,ある夜,真夜中に目覚めるともう1人の住人に出会う『紳士とおばけ氏』(たかどのほうこ著 フレーベル館)など,おばけの本の紹介(注2)
 ・1つのテーマでいくつかの本を紹介するブックトークは,どんな結末なのだろうと興味を持った。
 ・ブックトークを聞いて,大学生でも,本に対する興味がわいた。自分で,台本を作り,練習を重ねて,子どもたちにいかに聞いてもらうかに細かく配慮している。図書館員の熱意が伝わってきた。
 ・ブックトークに引き込まれて,紹介された本を読みたくなった。司書の仕事はすてきな仕事だと思った。

 児童サービスのほかにも,地域の図書館では法律情報サービス,健康医療情報サービスなど,日常生活に役立つさまざまなサービスが行われています。なかには,その図書館独自のサービスもあります。あなたも,大学や自宅近くの図書館を訪れて,どんなサービスが行われているのか,実際に体験してみてはいかがですか。
 
注1)東京都立多摩図書館利用案内
http://www.library.metro.tokyo.jp/guide/tama_library/tabid/1407/Default.aspx
注2)東京都立図書館こどものページ ほん・本・ごほん 2007年8月 「おばけの本」
http://www.library.metro.tokyo.jp/bookbookbook/tabid/2635/Default.aspx

教授 吉田昭子
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by bwukokusai | 2015-01-27 09:00 | 教員コラム

Leaving Kodaira

This year, we will be leaving our campus at Kodaira and moving to the campus at Shinjuku for the start of the new academic year. While it will be nice to be more centrally located, there are things I’ll miss about the Kodaira campus. One thing I especially enjoyed there was the view of Mt. Fuji from the large 3rd floor window. On some days the sky was so clear it seemed like you could reach out and touch the mountain. On other days, the sun set behind the mountain so that it looked as if it were glowing. On those days when I could see Mt. Fuji as I went to class, it always brightened my day. So, although I’m looking forward to being at the Shinjuku campus starting next year, I’ll certainly miss the views of Mt. Fuji that greeted me on my way to the classroom.
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教授 チャールズ・ヒューベンソール
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by bwukokusai | 2015-01-20 10:00 | 教員コラム

スコットランドとイングランド

 昨年で最も記憶に残るニュースはと言われたら、スコットランド独立をかけた選挙である。日本人にとって、スコットランドが独立したがっているという話は意外なことかもしれない。かつて、スコットランドがイングランドとは別の国だったことを知る人は少ないだろう。私たちがイギリスと呼んでいる国の正式名称は、The United Kingdom of Great Britain and Northern Irelandである。つまり、一般にスコットランドと呼んでいる地域はイングランドと一緒になってGreat Britainに含まれている。ブリテン島に住んでいた古い民族のケルト人は、後続のアングル人、サクソン人たち(現在のドイツ北部にいたゲルマン人)に侵略され、スコットランドの地に追いやられた。1707年になると経済大国であった隣国イングランド(アングル人、サクソン人の子孫の国)によって合併されてしまった。その後、再三、独立運動が勃発し、1746年のカロデンの戦い(ネス湖で有名なハイランドのインヴァネス地方)(注)でジャコバイト軍(ハイランド氏族とカトリック教徒で構成)が完敗し、イングランド軍によって大虐殺された。歴史的にこの2国は敵同士であったわけである。
 しかし、昔は別の国だったからという理由だけで、今さら独立したいと言い出したのではない。私はスコットランド滞在中に、温厚で親しみやすい彼らの心の中に、どうしても我慢できないイングランド人(英国の中・南部を占める地域の住人)に対する怒りにも似た感情を感じ取ることができた。
 スコットランドは風光明媚、日本でいえば長野県を彷彿とさせる山岳や湖・森林に囲まれた地域であるが、大自然の風景を楽しもうと海岸線をドライブしていると、目の前に急に原子力発電所の奇怪な建物がどっかりと現れる。テロを警戒してか、建物の正面には軍人が武装して常駐している。つまり、イングランド人にとって不都合なもの、汚いもの、危険なものはスコットランドに建設してしまえ、というわけである。このようなことは日本でも起こっているのではないか。東京の電力を供給するため、危険な原子力発電所を福島に建設したり、米軍基地を沖縄に常駐させるような、多数にとって不都合なことを、少数を犠牲にして回避する、このような「自分さえよければ」という考え方が誰にでもある。
 沖縄と同様に、スコットランド人もこのような多数のための犠牲を強いられてきた国民であり、そのような心情が独立願望となって現れたのであろう。多数派の人間こそ、自分の犠牲となっている弱者を思いやる心を持ち、少しでも負担を軽減する方策を「実行」することができれば、様々な問題も解決への糸口が見つかると思う。
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ハリー・ポッターにも登場した、ウェスト・ハイランド地方の高架橋
Glenfinnan Viaduct, Scotland


(注)スコットランドはハイランド(北西)とロウランド(南東)にわかれ、キルトやタータンの衣装で有名な氏族は主にハイランド出身である。現在のロウランドの中心は観光地として有名なエディンバラ市で、地理的な近さから、昔から政治的にも経済的にもイングランド寄りの地域である。


教授 白井菜穂子
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by bwukokusai | 2015-01-13 09:00 | 教員コラム