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文化学園大学 国際文化・観光学科ブログ“小平の風”

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オバマケアと政府封鎖

10月前半の半月ほど、アメリカ政府の一部が閉鎖(shutdown)されました。この期間、政府職員約200万人のうち、80万人近くが自宅待機となり、観光客にも人気のスポット、自由の女神・スミソニアン博物館・グランドキャニオンなどは、軒並み立ち入り禁止となりました。与野党の対立が議会運営にまで及び、政府を動かすための予算承認ができなくなったためです。警察、軍隊、消防、航空管制など国民の生命に直結する業務は止まることはありませんでしたが、政府の行政機能は、ほぼマヒ状態となりました。

何が原因でこのようなことになってしまったのでしょう? 「オバマケア(ObamaCare)」と呼ばれる医療保険制度改革が連邦議会を真二つに分裂させていることが、最大の理由として挙げられます。日本では、病気やけがをしたら医者にかかりますよね。その時どれくらいの治療費を払っているかご存知ですか? 一般的に、保険証を提示すれば3割負担で済みます。つまり、国(税金)が7割を負担しているのです。国民のほとんどが健康保険に加入するこのような仕組みを「国民皆保険制度」といいますが、アメリカにはこれがありません。高齢者向けの「メディケア」と低所得者向けの「メディケイド」といった特定の人々が対象の公的保険があるくらいで、それ以外の人は、民間の保険会社の医療保険を選択(義務ではありません)するのです。当然のことですが、経済的な理由などで保険に入らない「無保険者」が出てきます。2010年現在で、アメリカの無保険者は、4,900万から5,000万人(実に6人に1人)にも上るそうです。

オバマケアは、この無保険者の保険加入を義務化するための制度改革です。この改革が施行されれば、2014年1月1日までに、全てのアメリカ国民は何らかの保険に加入することとなります。そのために、低所得者には一定の補助金が拠出されるとのこと。当然、財政への新たな負担が生じます。連邦政府の借金が法律で決められている上限にすでに達し(今年5月)、特別措置でやりくりしている状況下で、このような巨大な財政支出などとんでもないと猛反対しているのが野党共和党の保守派です。これが、今回の政府封鎖の主な原因となった政争の内実です。政府が借金を増やすのも問題ですが、貧しい人が病院に行けない状況も困ります。アメリカが直面している緊急課題の一つですね。

教授  中沢 志保


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教員が個別に対応する進学相談会が行われます。開催は11/16(土)、12/14(土)、1/18(土)の全3回です。観光、国際文化に興味のある方は小平キャンパスまでお越しください。
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by bwukokusai | 2013-10-29 09:00 | 教員コラム

「ホテル ニッコー グアムでのインターンシップを終えて」

 私は、8月24日から9月8日まで、「ホテル ニッコー グアム」でインターンシップをさせて頂きました。出勤初日は不安と緊張でいっぱいで、自身の英語にも自信がありませんでしたが、スタッフの方々はとても優しくフレンドリーで、沢山の事を教えて下さいました。
 初めの一週間は宿泊課での業務で、一日目はゲストリレーションです。いらっしゃるお客様は、日本の方が大半でしたが、中国、韓国の方も多く感じました。ゲストリレーションでは様々なお客様のご要望にお応えしなければなりません。私がお応え出来る事はごく僅かでしたが、少しでもお客様の力になれた時は嬉しかったです。二日目、三日目はゲストリレーションに加えて、フロントデスク、ベルサービスの業務をいたしました。フロントデスクでは、自身の語学力の無さを痛感すると共に、もっと成長したいという感情が強く芽生えました。Jさんに付き、フロントデスクの業務を教えて頂いたのですが、私の質問にも一つ一つ丁寧に答えて下さり、私も積極的に英語を使ったと思います。
そして、この時素敵な再会もしたのです。実は私は2歳になる前にこちらに宿泊しており、たまたま当時、スタッフと写真を撮っていました。そのお話をJさんにし、是非という事で写真をお見せすると、何とまだそのスタッフは働いているとの事でした。するとお世話になっていたEさんが連絡を取って下さり、長い年月を経て、何と再会いたしました。JさんとEさんも鳥肌が立ったとおっしゃっていましたが、私もすごく嬉しかったです。その際、写真も撮っていただきました。下の写真は2歳になる前のもの、再会時の写真は文化祭(11月2日~4日)学科展示のパネルでご覧下さい。

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ベルサービスでは、お荷物を運ばせて頂きました。スタッフとも打ち解け、色々と教えていただきながら実際に業務ができ、様々な事を吸収出来たと思います。四日目、五日目のハウスキーピングも、事務所やリネンでどのような事をしているのかを見る事が出来ました。
 そして、最後の一週間は料飲部門での業務をさせて頂きました。主にMさんに付き、ブライダルの会食に携わりました。会食での初めの進行をさせて頂いたのですが、お客様の人生に関わる事だったので、とても緊張いたしました。しかし、貴重な経験をさせて頂いたと思います。ケーキ入刀の方法、言葉の言い回しなど、Mさんは沢山アドバイス等をして下さいました。そして、出勤最終日に大きな会食に携わらせて頂いて、達成感と共に二週間の業務があっという間に終了しました。
 今回のインターンシップでは、自身が一番足りない点や、向いている所を発見する事が出来ました。将来に活かす事が出来るように、この経験を無駄にしないようにしようと思います。また、沢山の素敵な出会いに本当に感謝しています。親切で、いつも笑顔で接して下さったスタッフの方々と離れるのは、たった二週間しか一緒にいなくても辛いものでした。何の形であれ、私も成長してまた訪れたいです。想像していたより何倍も得た物が多い、貴重なインターンシップでした。

現代文化学部 国際文化学科 国際観光コース 3年 三守 亜紀
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by bwukokusai | 2013-10-22 09:00 | 学生コラム

旅で示そう日本の元気!「JATA旅博2013」

アジアで最大規模といわれる旅の祭典「JATA旅博2013」が9月13日から15日の間、東京国際展示場(東京ビッグサイト)で開催され、会場を訪れてきました。一般社団法人日本旅行業協会(JATA)の主催で、海外旅行(アウトバウンド)、訪日外国人旅行(インバウンド)、そして国内旅行の全ての形態の旅行に関わる企業・団体、関係者が結集し、業者間での商談を行うとともに、一般入場者に旅の楽しさ、面白さを味わってもらい、旅行需要を拡大しようという旅行産業の一大イベントです。
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広大な展示会場内に、154の国と地域から、政府観光局、航空会社、旅行会社、クレジットカード会社など、730の企業・団体が出展し、ブース数は1,353小間(1小間=9㎡)と過去最大規模で、期間中は各日4万人以上の人々が訪れ、入場者数も過去最高だったとのことです。

この催しは年に一度、毎年開催されているものですが、今年は2020年のオリンピックの開催都市が東京に決定された直後であり、アベノミクス効果もあってか、会場にはいつも以上の熱気が感じられました。世界のフードやドリンクが楽しめるコーナー等もあり、展示に加えて、旅行に関するプレゼンテーション、音楽やショー、お土産の販売などもあって、入場者は会場で海外に行ったような気分を味わえ、また、世界各国に旅行したくなる雰囲気があります。
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出展ブース数を地域別にみると、アジアの226小間を筆頭に、ヨーロッパ、日本、北米、アフリカ、大洋州、中南米、中東の順で、気が付いたのは、例年と比べアフリカからの出展が多く感じられたことと、アメリカ合衆国の各州が州ごとに州政府観光局の展示を出して目立っていたということでした。そして出展内容は年とともに充実してきていると感じました。
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前回の東京オリンピックは1964年に開催されましたが、この年は日本人の海外渡航が自由化された年でもあります。日本が世界から注目されると同時に日本人が世界に自由に足を伸ばし始めた年から来年は50周年にあたります。その50年の間に日本人の海外旅行者数は約2,000万人に迫ろうとしていますが、訪日外国人数はいまだ1,000万人に達していません。

2020年の東京オリンピック・パラリンピック開催までに日本人はどれだけの国を何人の人々が訪れ、日本はどれだけの国から何人の人々を迎え入れているでしょうか。「アウトバウンド」と「インバウンド」双方向にバランスよく両方が拡大し人々が交流する真の「ツーウェイツーリズム」が実現しているでしょうか。旅博は年に一度だけですが、観光立国にむけてツーリズム拡大のため毎年積み重ねていく意義は大きいものがあります。
旅博では世界の国々や旅行に関する情報が得られ、ちょっとしたお土産を手に入れたり、食べ物・飲み物を味わったりと、ミニ世界旅行が体験できます。観光や文化を学ぶ大学生はもちろんのこと、世界の人々との交流や旅行に関心を持つ高校生、大学生にとって、旅博への参加は貴重な経験となるでしょう。
来年の「JATA旅博2014」は、9月25日~28日の4日間、東京ビッグサイトで開催されます。

教授 高橋哲夫
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by bwukokusai | 2013-10-15 09:00 | 教員コラム

水をとおして地球の歴史を探る 2013

 以前にこの欄で紹介したコラボレーション科目「水をとおして地球の歴史を探る」の、今年の授業を残暑厳しい9月中旬に行いました。その様子を、観察会を中心にご紹介します(前回の記事:水をとおして地球の歴史を探る)。

 この科目は3日間の日程で、午前は小平キャンパスでの講義、午後は周辺の水に関係が深い庭園や遺跡を歩いて見学するというもので、座学と観察会の組み合わせでした。
 講義は、この科目の主なテーマである水、それに武蔵野の歴史と地形、地震・津波・火山など、そして、これらを理解するのに欠かせない地球科学の基本的な内容で構成しました。
 この科目は今年で3年目になります。前回まで観察会は2日間でしたが、今年は3日とも観察会を行いました。観察場所は、初日は日立製作所中央研究所庭園と都立殿ヶ谷戸庭園、2日目はお鷹の道、真姿の池、国分寺市武蔵国分寺跡資料館、東山道武蔵道遺跡、3日目は玉川上水、小平市鈴木遺跡資料館と小平市立鈴木小学校古代の泉でした。2日目が今年追加したコースです。
 観察に当たっては、日立製作所中央研究所庭園、武蔵国分寺跡資料館、鈴木遺跡資料館、鈴木小学校では関係機関にご協力をお願いして、専門家の方に詳しくご説明を頂きました。参加した学生からは「参加してとても良かった」「実際にその場に行って学ぶことはとても大切だと思います」などの感想が寄せられ、好評でした。事前に解説してから、実際にその場で説明を聞きながら観察する方法は、学習効果が高いと感じました。
 9月中旬でしたので最盛期ほどではなかったですが、連日30度を超える猛暑の中、受講生は熱中症になることもなく、良く歩いてくれました。歩道の暑いアスファルトの照り返しの中を通ったので、日立製作所中央研究所庭園の森の中の湧水の冷たさは感動ものでした。武蔵国分寺跡遺跡では、「授業で習った事柄や歴史上の人物がとても身近な存在であったことに驚いた」、鈴木遺跡資料館では、「石器を削った者の利き腕、削るときに座っていた位置、失敗した石器を捨てる場所などあらゆることがわかるという説明を聞いているだけでもとても面白かった」、などの感想がありました。ただ、うっそうと繁った森には、今年は特に多くの蚊がいて見学者を格好の餌食と攻撃してきたのには、閉口しました。熱中症には気を付けていたのですが、蚊の対策は来年の反省材料です。
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 受講した学生にとって日頃の授業とはかけ離れた内容でしたが、実際に歩くことが土地を知る近道だと感じてくれました。また、自分の命を守るためにも、自然への理解が欠かせないことも理解してくれました。重大な自然災害に際しては、とっさの判断を一人でしなければならない場合があります。自然を知ることは、危険を回避する知識を得ることにつながります。この科目が、その一助になることを願っています。

教授 瀬島健二郎
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by bwukokusai | 2013-10-08 09:00 | 教員コラム

東京五輪を喜ぶもう一つの理由

 9月7日のIOC総会で2020年夏期オリンピック・パラリンピックの開催都市として東京が選ばれ日本中が歓喜に沸いた。私も早朝、布団を抜け出して決定の瞬間をテレビで見ていた。ロゲ会長が「TOKYO」と発表したとき、思わずガッツポーズをした。

 前回の東京五輪の時も、札幌の冬季五輪の時も生まれていなかった。札幌五輪から5年後に、その札幌で生まれた私の記憶に鮮明なのは、98年の長野五輪で、ジャンプの日の丸飛行隊やモーグルの里谷多英選手など同郷出身が活躍する姿だった。今度は、テレビの画面を通してではなく、生で競技を見られたり、ボランティアといった形で大会に関われるかも知れない。そう思うとワクワクする。

 7年後の東京五輪を喜ぶ理由のもう一つは、そのコンセプトだ。晴海に建設される選手村から半径8キロメートル圏内に会場の8割を配置するという。そして1964年東京五輪の施設を継承する「ヘリテッジ(遺産)ゾーン」と、湾岸地区の「東京ベイゾーン」に区分して、新旧の融合を図るという。開催決定後、五輪特需を期待する声が寄せられ、ついには、カジノ構想も現実味を帯びてきた。都心エリアや湾岸エリアの景観は、ますます変わっていくだろう。

 一方で、多摩エリアに目を向けると、五輪で景観が変わることはあまりないだろう(多摩エリアで開催されるのは、自転車のロードレースと近代五種くらい)。それを嘆く人もいるかもしれない。一昔前の発想なら「均衡ある発展」などと言って、無駄に競技会場などを分散させたことだろう。でも私は、都心や湾岸エリアはどんどん変わってほしいし、一方で多摩エリアは、変わってほしくないのだ。クールで最先端を行く都心、湾岸エリア、スローでゆったりした多摩エリアというコントラストがより鮮明になることを期待している。都心や湾岸エリアにはないのんびりした雰囲気を継承していくことが、多摩エリアの価値を高めることに繋がると考えるからだ。大学や自宅のある小平市が7年後にも今と変わらずにあってほしい。

准教授 栗山丈弘
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by bwukokusai | 2013-10-01 09:00 | 教員コラム