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文化学園大学 国際文化・観光学科ブログ“小平の風”

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電子書籍は図書館を変えてしまうか

先日、通勤電車の中でつり革につかまっている私の目の前の座席で、会社員風の若い男性乗客が携帯電話の画面を熱心に読んでいるところを目にしました。よく見るとそれは、日本経済新聞の電子版であることがわかりました。細かい文字を拡大し、指一本で自在に操りながら他のコラムへ移動させていく。これなら混雑した車内で新聞を広げることもない、便利な道具を考えたものだと実感した次第です。

話はいきなり53年前にとびますが、1957年10月、ソ連邦によって世界初の人工衛星スプートニク1号が打ち上げられ、世界を驚嘆させました。特にあわてたのは、宇宙開発のリーダーと自認していたアメリカでした。連邦政府はさまざまな科学技術教育振興に関する法律を制定し、学校図書館をはじめとする各種図書館に数学や科学技術に関する資料費の予算をつけ、図書の購入を奨励しました。その結果、図書館には未整理の本の山ができました。LC(米国議会図書館)はこの事態を解決するためコンピューターで本を整理させてしまうMARC(機械可読目録作業)を考案し、1962年稼動を始め、書誌情報を入力した磁気テープを全米の図書館へ頒布し、整理業務の効率的な執行を実現させたのです。

今から41年前の1974年、洋書の滞貨処理で悩んでいた都立中央図書館(前の勤務先)にアジア経済研究所からMARCの実演、見学のお誘いがあり、若い職員をつれて四谷の研究所へでかけました。ISBN(国際標準書誌番号・表題紙の裏側に記載)をキイボードに入力しただけでコンピューターに接続されたプリンターからミシン目の入った該当の目録カードが次々と打ち出されてきたのです。これには一同腰を抜かすほど驚き、館へもどるなり上司を説得し、丸善をとおして同所に依頼し、たちまちにして滞貨問題を解消させた思い出があります。まもなく国立国会図書館がJAPAN /MARCを開発し、和書の整理に役立てました。やがてインターネットの普及によりカード目録が消え、WEB-OPACへ移行し今日にいたっているわけです。

コンピューターの出現は図書館にも数々の恩恵をもたらし、目下、冒頭に記した電子書籍が大きな話題となっています。大手印刷会社が電子書籍ビジネスへ参入し、大手書店も電子書籍の配信へのりだす構えをみせています。書籍のデジタル化も大いに結構ですが、私は紙の本は捨てがたい魅力を有していると思っています。
最後に毎日新聞10月18日(月)朝刊のコラムWorld Voice 掲載の次の言葉を引用して結びとします。
「私にとって本とは『紙』の本。技術(革新)には本の内容を貧しくさせる危険がある」(ノーベル文学賞に選ばれたペルー出身のマリオ・バルガス・リョサ氏が7日、記者会見で。電子書籍やデジタル化の時代に人間や社会に迫る文学の本質が失われてしまう恐れがあるとして。時事AFPより)

                                                       教授 宍戸 寛

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by bwukokusai | 2010-10-26 15:05 | 教員コラム

奇跡の救出劇

先日、南米チリのサンホセ鉱山の落盤事故から69日目、閉じ込められていた作業員が救出される様子は世界中の人々が注目していました。救出作業開始から22時間半後に33人目、最後の1人として現場監督のルイス・ウルスアさんが生還したときには歓喜に包まれました。ウルスアさんが救出後「担当のシフト業務を終えましたので、貴殿に引き継ぎます。このような事態が二度と起きないことを願っています」と大統領に語る報道をみて、そのカッコよさに私も込みあげるものがありました。

落盤直後からのウルスアさんの冷静で強いリーダーシップが、33人の生存につながったことは、当初から伝えられていました。わずかな食料を無駄にしないように1人当たり、小さじ2杯分の缶詰のマグロ、牛乳1口、ビスケット1枚を1日おきに分配したり、新たな落盤に備えるための見張り役や、記録係、メンテナンス係など作業員一人ひとりに役割を与えたりすることで、集団をまとめたりとまさに大黒柱の役割を担ったのです。しかし、彼1人の活躍だけでなく、33人全員の絆があってこそ、犠牲者を出さないという奇跡につながったと思います。今後、ウルスラさんだけでなく、33人全員がどのように69日間をシェルターの中で過ごしたのかが明らかにされるでしょう。

ところで、このニュースを日々見るなかで、昭和のはじめ頃まで日本の鉱山や炭鉱に存在した「友子(ともこ)制度」のことが思い出されました。友子制度には、さまざまな役割がありました。熟練の坑夫を養成するために「親分―子分―兄弟分」という封建的な関係の中で、厳しい規律のもとに仕事をする仕組みであり、もう一方で、何かのとき(病気・怪我・失業・冠婚葬祭)には助けあう相互扶助の仕組みでもありました。「一山一家」という言葉もあって、1つの鉱山は全体で1つの家族であるという関係が築かれていたのです。

友子制度は、近代的な労働組合制度の確立によって姿を消していきましたし、ましてや、チリの鉱山の事情はわかりません。ただ、鉱山で働くということは命がけのことです。それだけに高いチームワークが求められるのであり、チリのこの鉱山でも普段から密接なコミュニケーションをとれる関係がつくられていたと想像するのです。アメリカの文化人類学者、エドワード・T・ホール(*1)は「文化とはコミュニケーションである」と言っています。彼らの固い絆で結ばれた関係は、「鉱山労働者文化」と呼べるかもしれません。たまたま、乗り込んだエレベーターが故障した場合のように、他人同士が同じ状況になったとしたら、たとえウルスラさんのようなリーダーシップを持つ人がいたとしても、全員無事に生還することは難しいでしょう。

一方で、今回の生還は「鉱山労働者文化」の賜物とだけは言い切れません。地上からの救出チームには、オーストラリアやアメリカなど鉱業技術の高い国が参加し、掘削のための高度な技術協力がありました。様々な知恵と技術が結集して、当初想定されていた4ヵ月という期間を半減することができたのです。また、精神的なケアを行うために米国のNASAの専門家グループが活躍しました。ちなみに日本からは、グンゼが開発した宇宙飛行士用の下着などの支援物資が送られました。また、地下の様子を映した小型カメラは日本メーカーのものでした。日本の技術も一役買っていたのです。

こうしてみると今回の奇跡の救出劇は、ローカルな鉱山での労働者文化と、グローバルな国際社会の協力ネットワークがもたらしたものだといえるのではないでしょうか。
――――――
*1 エドワード・T・ホール(Edward T. Hall)1914-2009
アメリカの文化人類学者。対人距離に関する研究で知られる。著書に『かくれた次元』(みすず書房)『沈黙のことば』(南雲堂)など。

                                                       助教 栗山 丈弘

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by bwukokusai | 2010-10-19 07:35 | 教員コラム

SAFECO FIELD

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In my previous blog, I wrote about the homestay program I coordinate every year for Bunka Women University students. I mentioned that one of the most popular activities is a trip to Safeco Field, home of the Seattle Mariners. Although most BWU students are not avid fans of baseball, all of them seem to thoroughly enjoy a day at the ballpark.
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Without a doubt, the main attraction is player Number 51, Ichiro, who is now in his ninth year with the Mariners. Fans holding up “Ichiro” signs in both English and Japanese, and shouting loud cheers of encouragement can be spotted throughout the stadium. When he comes up to bat, his pre-swing pose is recognizable even from far up in the stands. If you are lucky, you may see him succeed in yet another record-breaking hit!
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If you get tired of watching the game, there are other ways to enjoy Safeco Field. You might want to check out one of the food stands or kiosks located inside the stadium. There are over 80 food concessions offering traditional ballpark fare such as hot dogs, french fries, pretzels and nachos. Garlic Fries and Ivar’s Clam Chowder are two popular Safeco menu items. If you want to try something healthier, you can head over to the sushi and sake stand near the bullpen for an Ichiroll.
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For those over 21, the Bullpen Pub offers a variety of brews and a chance to get autographs from their favorite players.
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For the shopper, the Mariners Team Store will have something for everyone. The store stocks a variety of apparel including t-shirts, sweatshirts, jerseys and caps for men, women and children. You can also pick up souvenir items such as miniature bats, baseballs, key chains and other types of Mariners merchandise.
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If you wish to escape the noise and crowds, head for the outdoor seating area on the 300 level. Here you will be able to enjoy a bit of peaceful solitude while taking in panoramic views of downtown Seattle. This is also a prime spot for taking photos of two Seattle landmarks, Space Needle and Mount Rainier.
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Enjoy your time at Safeco Field!

                                                教授 古屋 則子
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by bwukokusai | 2010-10-12 08:10 | 教員コラム

Interacting in English is the Key to Learner Success

Students often ask me what the best way to learn English is. Most students have limited time and money to devote to English study, so in most cases, I typically recommended using podcasts and movies as a good solution. But for learners who have more time and money available, my recommendation is quite different. Language is, after all, an interactive activity and no matter how many movies you watch or how many podcasts you listen to, you would still be missing out on a key ingredient to learning a language -- interaction.

What then should a highly motivated, active learner, who has the time and financial resources to devote themselves to learning English full-time do? My best advice, in such cases, is for the learner to simply go to an English speaking country and find a situation where English use is a vital necessity for daily survival and interaction. I would especially recommend avoiding a place where there are other Japanese speakers around, so that they avoid the temptation to spend most of their time speaking Japanese. With a real need to communicate driving ones learning, with an all-English environment, and with constant interaction with native speakers, learning comes quickly if not painlessly. The core of my advice is to immerse yourself in an English environment and find whatever means you can to do these three things: interact, interact, interact.

                                         教授 チャールズ・ヒューベンソール

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by bwukokusai | 2010-10-05 14:51 | 教員コラム