文化学園大学 国際文化・観光学科ブログ“小平の風”

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2014年 12月 23日 ( 1 )

フェアトレード

街はクリスマスの飾りつけやイルミネーションで華やかににぎわっている。クリスマスなど贈り物のシーズンになると思い出すことがある。それは、欧米などのクリスマスツリーの装飾品等の多くが恵まれない国々の児童の過酷な労働によって作られていることである。この事は1,2年前のニューヨーク・タイムズ紙によって私は初めて知ったのであるが、タイムズ紙は先進国の消費者の身近な食べ物や衣服などの製品が、発展途上国や貧しい国々の子供たちの労働によって作られているという過酷な現実を伝えていた。またその中で、フェアトレードの役割も述べられていたのを思い出す。今回はそのフェアトレードについて少しふれてみる。

フェアトレードとは、主に発展途上国を対象とした貿易において、原料や製品を適正価格で継続的に購入することを通して、生産者および労働者の生活改善と自立を目指す活動であり、またそれを行う組織をさす。生産者が人間らしく暮らし、より良い暮らしを目指し正当な価格で売買できるように、そして、途上国と先進国、または企業間の取引が公平に行われるようにこのような活動が生まれた。故に、公平な(フェアな)取引をして、お互いを支え合うというのがフェアトレードの基本的な考え方である。その裏には、十分に生活できない賃金で働き、貧困に苦しむ途上国の生産者たちがいる。そしてその中には、長時間の労働を強いられ教育もまともに受けられない児童労働者もたくさんいる。立場の弱い生産者や労働者の生活改善と自立を目指すいわば貿易の仕組みである。

フェアトレードは、専門の機構や推進団体が明確な基準を設定し、それを守った製品にラベルを貼るなどして基準が守られていることを証明している。その基準は、経済的基準、社会的基準、環境的基準の3つの基準からなり、参加組織に対してこれらの基準に照らして定期的に監査が実施されている。

海外に比べると日本のフェアトレード認証製品の市場は小さいが、中でもコーヒー、紅茶は大きな割合を占めている。バナナ、チョコレートの原料のカカオ、スパイス、綿製品などの認証製品も増えている。その他、ナッツ、オイルシード、砂糖、ドライフルーツ、豆類、野菜などの中にも認証製品がある。

消費者はフェアトレード製品を選ぶことにより、世界で広がる児童労働の流れを変える力をもっている。クリスマスや年末に向け買い物に出かける機会も多くなると思うが、認証製品を選び少しでもこの流れを変えられればと願うばかりである。

教授 石田 名都子
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by bwukokusai | 2014-12-23 10:00 | 教員コラム