文化学園大学 国際文化・観光学科ブログ“小平の風”

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2014年 09月 30日 ( 1 )

旅へのいざない(1)~行ってみたらこんなところでした~」

 前職が航空会社勤務だったこともあり、「今までで一番良かったところはどこですか?」という質問をよく受けます。一番良かったところは決められませんが、強く印象に残っているところというのはあります。順不同ですが、何回かに分けて挙げてみたいと思います。

◆真夏のアンカレッジ(1980年代後半)
 昔は、直行便ができるまで、欧州に行くのに必ず給油のために立ち寄っていました。夏の最高気温が20℃くらい、冬の最低気温が-10℃くらいの街で、軽井沢より少し寒いところです。
 お客さまは、給油後そのまま目的地に行かれるのですが、乗務員は往復ともアンカレッジで交代になるため、毎月一回は訪れていました。ゴルフに行くとコースのど真ん中に大きなムース(ヘラジカ)が寝ており、そこに打ち込むとペナルティなしで打ち直せるというローカルルールがあるようなのんびりした街でした。とにかくきれいで、私は観光地化された初夏のスイスよりきれいだと思っています。街中のいたるところにバスケットに入れられた花が吊るされていて、本当にきれいです。ただし、他には何もありません。アラスカと言えども真夏にはオーロラも見られません(氷河ツアーなら年中可能です)。でも、行く価値は必ずあると思います。緯度が高いため、22時近くまで明るいのですが、長い一日が終わる頃、屋外で過ごしてみてください。何とも言えない空気の重さが感じられるはずです。
 欧州線が直行になり、アンカレッジに行くのも大変になりましたが、一度行かれてみてはいかがでしょう。

◆取り壊される前の香港の九龍城(1990年頃)
 20年くらい前まで香港に存在した「九龍城(ガウロンセン)」という場所をご存知ですか?昔の香港空港(着陸が難しいので有名でした。今でもyou tubeにたくさん映像がありますのでご覧になってみてください。)そばにあった、警察も手出しできないといわれたスラム街のことです。
 中国返還前に取り壊されてしまいましたが、その前に観光客用の見学ツアーに参加したことがあります。今思えばかなりDeep なツアーで、前後に傭兵のようなガードマンを帯同しながら、スラム街にどんどん入っていきました。意外と小さく、150m四方の街区に無数のビルがひしめいていて、この当時、世界一の人口密度(畳一畳に2-3人になるとか)だと聞きました。鮮明に記憶に残っているのは、匂いです。同時に、住人の予想外に明るい顔つきも覚えています。匂いは、決して不潔なものではなく、薄暗く、密集し、でもたくましく生きている生命体の匂いを感じました。
 ネットが発達しましたが、匂いは現地に行かないと感じられないものの一つだと思います。ぜひ、旅行した時には、雑踏の中に分け入ってみてください。ただし、必ず用心して。

 次回はホテルのお話をしようと思います。

准教授 小川 祐一
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by bwukokusai | 2014-09-30 09:00 | 教員コラム