文化学園大学 国際文化・観光学科ブログ“小平の風”

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2011年 11月 29日 ( 1 )

紅葉の高尾山

週末、高尾山に登ってきました。現代文化学部での授業の一つである「スポーツ演習B」の種目として新たに取り入れられたトレッキングに飛び入りで同行させていただいたのです。“山ガール”な学生たちと紅葉が見ごろの高尾登山を満喫してきました。
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昨今の登山ブームとあって、登山口に向かう電車も、登山道も本当に多くの人たちで賑わっていて、まるで新宿駅を思わせる混雑振りです。日本人ばかりでなく外国人登山者の姿も目に留まります。実は、高尾山は、いまや日本を代表する観光地の一つなのです。
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というのは2009年にフランスで発行されたMichelin Green Guide Japon(ミシュラン グリーンガイド ジャポン)で富士山や日光などと並んで三ツ星の観光地と評価されたからです。ミシュランガイドというとレストランやホテルを紹介した赤い装丁のもの(レッドガイド)が良く知られていますが、グリーンガイドは、観光地を紹介したガイドブックです。もっとも、グリーンガイドは、主にフランス人に世界各国の観光地を紹介するためのガイドブックであり、フランス語版と英語版しかないので実物を目にしたことのある人は少ないと思います。

三ツ星というのは「わざわざ行く価値のある観光地」という評価です。2009年の発売当初、高尾山が三ツ星を獲得したことは大きな話題となりました。東京に住んでいる人なら小学校の遠足などで一度はいったことがある場所でしょうけれど、それが富士山や日光、奈良、京都などと同等と評価されたのですから。東京の中心部から1時間ほどというアクセスのよさ、植生の豊かさ、登山ルートの豊富なバリエーション、薬王院というスピリチュアルなスポット、晴れた日には富士山のくっきりと見える山頂からの眺望などフランス人の視点からみた日本の魅力が詰まっていたのがその要因でしょう。この日も、お天気に恵まれ、雪を冠した富士山を見ることができました。
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観光地として成長しその価値を高めていくためには、「外からのまなざし」を大切にしていくことが求められます。身近にいる人には気づかない魅力に、外にいる人たちが気づくことがあるからです。高尾山とミシュラングリーンガイドの事例はこの好例と言えるでしょう。

しかしながら、高尾山は、観光地としてブレイクしすぎた感があるのも否めません。標高599mと決して高くない山でありながら、年間登山者数260万人を数え、世界一の登山者数を誇る山となりました。キャパシティを越えた観光客を受け入れることは、長期的には、観光資源としての価値の低下をもたらすというリスクを伴います。高尾山でも繁忙期のトイレ不足、ゴミ問題、登山道の裸地化など登山者の増加とともに大きな課題となっています。高尾山は、観光地としての持続可能性をどう確保していくべきかを考える段階になっているでしょう。

そんな頭でっかちなことを考えながらも、適度なアップダウンのコースに日頃運動不足の体はすっかりリフレッシュできました。登山ブームに乗ってしまいそうな自分がいます・・・。
                                                  助教 栗山 丈弘

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by bwukokusai | 2011-11-29 11:14 | 教員コラム