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文化学園大学 国際文化・観光学科ブログ“小平の風”

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「2013年、訪日外国人旅行者数が1,000万人を超える」

 昨年12月20日に成田空港に到着したタイからのご夫妻が、2013年の1,000万人目の日本を訪問した外国人旅行者となりました。同日、1,000万人達成を祝う記念式典が同空港で催され、「日本を代表するキャラクター」ハローキティも駆けつけて達成を祝福し、また、タイからのご夫妻には国土交通大臣や観光庁長官から記念品が贈呈されました。(写真左下)
(以下、写真、グラフ、数字は観光庁ホームページ、観光庁資料、日本政府観光局(JNTO)資料によります。)
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 2013年の最終的な実績は1,036万人となり、昨年の836万人に対して24%増加し、史上初めて年間1,000万人を突破しました。上のグラフ(数字単位:万人)のとおり、2003年、ビジットジャパンキャンペーンが始まった年の訪日外国人旅行者数は521万人でしたが、2007年までの4年間で60%増の835万人を記録した後、リーマンショックや東日本大震災の影響などで伸び悩んでいた数字が、一挙に1,000万人に達したのです。

 この背景には、世界的な景気の回復やアベノミクスによる急速な円安、富士山の世界遺産への登録、東京オリンピック・パラリンピックの開催決定、ファッションやアニメなどの「クールジャパン」戦略の展開、「和食;日本人の伝統的な食文化」が世界無形文化遺産に登録されるなど、観光の環境・資源として日本をアピールするいくつものプラス要素がありました。
 一方、「尖閣」の影響で中国からの旅行者数が前年実績を割るというマイナス要素もあるなか、「日・ASEAN友好協力40周年」に合わせて昨年7月に実施された訪日ビザの免除、解禁など、行政の努力の影響も大きかったと思われます。具体的には、タイとマレーシアはビザが免除され、ベトナムとフィリピンはビザが数次化され、インドネシアは数次ビザの滞在期間が延長されました。これらの国から日本への旅行者数は絶対数こそそれほど大きくありませんが、前年比はタイが174%、マレーシア136%、ベトナム153%、フィリピン127%、インドネシア135%と大幅に伸びています。

外国からの旅行者数1,000万人を達成した日本ですが、下のグラフのとおり、2012年のランキングでは世界で33位、アジアでも8位の位置です。2013年のランキングでもアジアで8位は変わらないようです。世界1位のフランスは自国の人口6,600万人より多くの8,300万人の旅行者を国外から迎え入れています。
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観光は大きな投資を必要としないで経済を活性化させ雇用を促進するとともに、人と人、文化と文化の交流を生みます。日本政府は東京オリンピック・パラリンピックが開催される2020年には訪日外国人旅行者数2,000万人を目標としています。この数字を達成するためには前年比110%以上を毎年継続していく必要があるというハードルの高いもので、これからオールジャパンで様々な取組みが必要となってきます。

 観光庁の調査(訪日外国人消費動向調査2013年)によれば、訪日外国人旅行者は滞在中インターネットで情報を得る比率が高く、また、到着後最も知りたい情報は、1位「交通手段」(回答者比率59%)、2位「飲食店」(41%)、3位「宿泊施設」(35%)、4位「買い物場所」(31%)、5位「観光施設」(30%)、以下、「トイレ」(16%)、「お土産」(15%)となっています。 
 この調査を踏まえれば、「公衆無線LAN」の拡充、英語をはじめとした多言語「コミュニケーション」能力、「交通経路情報」の提供などがますます必要になってくるでしょうし、その他にもハード面、ソフト面そしてヒューマン面のさまざまな対応策が必要です。なによりも、日本を訪れる外国人旅行者が安心して旅行ができる環境を提供することが重要です。その実現のためには観光や文化を学ぶ学生の知恵と情熱とエネルギーがこれから大きく貢献するに違いありません。日本を訪問する多くの外国人旅行者が日本と日本人の魅力に触れ、私達が「おもてなし」の心を発揮した結果、彼らが日本での旅行を楽しめたとしたら、それは素晴らしいことではないでしょうか。

教授 高橋哲夫
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by bwukokusai | 2014-02-18 09:00 | 教員コラム