文化学園大学 国際文化・観光学科ブログ“小平の風”

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サンノゼ州立大学での学会発表

昨年末にアプライしていたペイパーの審査を通過したため、今年の初夏にサンノゼ州立大学まで行って、2013 Steinbeck Conference における学会発表をおこなって来ました。

当大学には、Martin Luther King Jr. Library (通称MLK)という5階まで吹き抜けの空間が楽しめる図書館があり、4階までの座席では、ラップトップ(PC)を前に本を傍らに置いた学生達が、朝8時から夜の9時まで勉強しています。5階には、スタインベック・センターとベートーベンの資料室があり、ここの会議室に英語圏はもとより、トレドやスロベニア、インドや中国など世界各国から訪れたスタインベック研究者達が集い、発表とディスカッションを繰り広げました。ニューヨークのモーガン・アーカイブに収められている作家の手書き資料に基づく発表や、スタインベックの考えた phalanx(方陣) 理論 とインド哲学の比較など、とても刺激を受ける内容のものが多くありました。


Martin Luther King Jr. Library

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スタインベック・センター
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私がメソジスト系クリスチャンであるアメリカ人の先生と発表したペイパーは、なぜ「アメリカの良心」とまで呼ばれたスタインベックの作品の中に、あんなにもviolence を生々しく描写した文章が多いのかという疑問に始まって書いたものでした。“Snake” のような作品については、neuroscientists (神経科学者)による分析などもからめて発表しました。

サンノゼは静かなこじんまりとした学園都市で、泊まったホテルは大学から徒歩で10分程度のところでしたから、朝から晩までほとんどMLKにいました。ちなみに、アメリカでconference というと、朝一番の発表前にはさまざまなペイストリーやフルーツとともにコーヒーが用意されている、といった雰囲気です。今回は、昼もスタインベック・センター内で談笑しながらビュッフェ・ランチということで、食べ物には事欠かないものの、その場に缶詰にされるので、夕食時だけが唯一の息抜きでした。夕飯のあとにも新進作家によるリーディングがあるから戻って来てほしいなどと言われるので、大学のすぐ近くに簡単に食べられるカフェが何軒もあるのは有難かったです。snow ice という名前のデザートの写真を載せておきます。(私が選んだのはhoneydew melon 味のため、緑色でした。)
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教員生活は、自分でよほど努力しないかぎりはアウトプットに偏りがちになるので、書籍を読み他の研究者の見解に触れ、新たなインプットにより脳のバランスを保つことが必要です。インプットの時間を生み出すには大変苦労が多い(今回の帰国時も、朝の4時半に空港に着いて、その日の午前から授業や会議等をこなすというスケジュール)のですが、それを怠らないことによって、学生に教えるというアウトプットの行為がより生き生きとしたものになるのです。

教授 久保田 文
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by bwukokusai | 2013-08-06 09:00 | 教員コラム