文化学園大学 国際文化・観光学科ブログ“小平の風”

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「ネット」の力 ― 仙台市教育課題研究発表会に参加して

 年末の27日、仙台で行われた「仙台市教育課題研究発表会」(仙台市教育委員会主催)に参加してきました。「入退会自由なPTAを求めて」と題した研究発表を聞くためです。
 当日は乗車する予定の新幹線が雪のために運休になるなどありましたが、無事、仙台に着くことができました。

 事前に入手できた資料には「発表者:寺岡小保護者」としか書いてなくて、なんとなくお母さんたちのグループが発表するのかなと勝手に思っていましたら、発表者はひとりのお父さん(桝谷哲氏)でした。
 その発表は、ご自身のお子さん(現在小学一年生)が小学校に入学した時の体験を踏まえ、「当然与えられるべき選択の機会が与えられていない」という現在のPTAの問題点とその解決への道筋がわかりやすくまとめられたものでした。
 日本のPTAに認められる「参加強要」の問題が教育委員会主催の研究発表会で取り上げられたことは画期的なことです。
 ところが、ひとつ残念だったのは参加者がとても少なかったことです。そのひとつ前の発表は小中学校の先生8人による「社会教育主事の役割」をめぐっての共同発表で立ち見が出るほどの盛況だったのですが、10分の休憩をはさみ「入退会自由なPTAを求めて」の発表になると、ほとんど人がいなくなってしまったのです。

 でも、当日の発表の様子は、参加者のひとりが撮影した動画がYou Tubeに公開され、すでに大勢の人が視聴しています。発表者自身もネット上に発表内容を公開されています(http://utterson66.pod3.net/presen/)。ブログやツイッターなどでその時の様子や自身の感想を語っている参加者もいます(私も「まるおの雑記帳」という個人ブログで触れています)。また、朝日新聞の記者さんが取材に来ていて、年明けの15日、「『入退会は自由』周知の動き」と題する大きな記事の中で取り上げられました。
http://digital.asahi.com/articles/TKY201201140378.html?id1=2&id2=cabcabbf

 近年、数多くの人がブログやツイッター等でPTAの参加強要の問題に対して声をあげるようになりました。「ネットの力」って大きいなと感じてはいましたが、そのことを今回、あらためて強く感じた次第です。
 もしもネットがなかったら、仙台の勇気あるお父さんによる発表はその会場にいたわずか数人の参加者の胸に届くだけで埋もれてしまっていたかもしれません。もしもネットがなかったら、そもそも私もその発表の存在を知ることはできませんでした。朝日新聞の記者さんも、たぶんネットでその発表の存在を知ったのではないかと思います。
 「インターネットによる民主化」は、なにも世界の遠いところでだけ起こっているわけではないのかもしれません。

 なお、朝日新聞の記事には私のコメントも紹介されました。何かの折に見ていただければと思います。

                                                   准教授 加藤 薫

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by bwukokusai | 2012-01-24 11:06 | 教員コラム