文化学園大学 国際文化・観光学科ブログ“小平の風”

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読書体験記

今年の日本は季節の廻りが早く、梅雨明けも平年よりも早くて暑さの夏を迎えています。そんな時、何の気なしに手に取った1冊の本に思わず暑さを忘れ、読書に引き込まれてしまうのも、手軽な避暑法と思います。でも、何を読んだら良いのかが分からない時は、適当な読書案内が無いかと探します。こんな時には、同世代の人が何を読み、何に面白さを感じているのか分かれば、参考になるのではないでしょうか。

文化学園大学では、節電対策のために例年に比べ変則的な前期の授業が終わり、8月2日から1ヶ月強の夏季休暇に入りました。

私は授業では、図書館員司書になるための科目を担当する他に、「国際文化・観光研究」という1年間を通しての科目の前半部分を、私の他にもう1人の先生と分担しました。そこでの私の役割は図書館の使い方や資料や情報の探し方を解説することで、学生は図書館を実際に利用しての感想を発表するなどしました。また、昨年から取り組み始めたのが「読書体験記」のレポート作成です。これは、受講生の全員に、
1最初の読書体験、その後、どの様な本を読んできたか
2その読書にはどの様な場所や組織(書店や図書館)、それに人の助けがあったか
について書いて貰うもので、最終的に小冊子にまとめました。クラスの中に、同じ本を読んだ人がいる、しかもその感想を共有できたりすると(共有できなくても)、お互いに話をするきっかけになるのではという思いからです。

今年度の「読書体験記」で紹介された作品は、3つのグループに分けられます。

最初のグループは、幼児・児童向けの作品群です。絵本の『私のワンピース』(にしまきかやこ著 こぐま社)、寺村輝夫の物語『わかったさんのおかしシリーズ』(あかね書房)、同じく『ぼくは王さま』(理論社)、ドキュメンタリーでは『白旗の少女』(比嘉富子著 講談社)などで、想像性豊かなストーリーやリアルなドキュメントに魅力を感じるなど、初めて本を一冊全て読み切ることに達成感を得た初々しい感想が書かれています。

次のグループは『ハリー・ポッター』シリーズ(J.K.ローリング著 静山社)や『はてしない物語』(ミヒャエル・エンデ著 岩波書店)などのファンタジーノベルの作品群です。特に『ハリーポッターシリーズ』は留学生を含めて4人に1人が名前を挙げていて、世界的なベストセラーの影響力が明らかです。このグループには『風の谷のナウシカ』(宮崎駿著 徳間書店)やスタジオ・ジブリの諸作品も含めることができます。その魅力は、空想の世界で登場人物になりきり、活躍する楽しみにあります。

そうした読書体験を経て、最後の大人向けの作品が紹介されています。この仲間には実に様々な作品が挙げられています。ベストセラー作品では、『世界の中心で、愛をさけぶ』(片山恭一著 小学館)、『ダヴィンチ・コード』(ダン・ブラウン著 角川書店)、『五体不満足』(乙武洋匡著 講談社)など、古典的作品では『老人と海』(ヘミングウェイ著 三笠書房他)、『レ・ミゼラブル』(ユゴー著 講談社他)などです。
 
二人以上の学生が紹介した作品は、先述の『ハリー・ポッター』シリーズ、『わかったさんのおかしシリーズ』の他には、『カラフル』(森絵都著 理論社)、『告白』(湊かなえ著 双葉社)、『ノルウェイの森』(村上春樹著 講談社)でした。同じ作品が重複して登場する率は全体の1割以下と高くありません。読書することによりその人なりの感動が得られ、そしてこころの豊かさが育まれるのではないでしょうか。

長い夏休みをどの様に過ごすか、特に中学生、高校生の受験生の皆さんには重大な時期と思います。体調管理に気を付けて、暑い夏を乗り切ってください。

                                    教授 瀬島健二郎
                          
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by bwukokusai | 2011-08-09 20:34 | 教員コラム