文化学園大学 国際文化・観光学科ブログ“小平の風”

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大震災 -自分ができることを着実に-

東日本大震災でなくなられた方々のご冥福をお祈りするとともに、なくなられた方々のご家族や被災された方々に対して心からお見舞い申し上げます。また、まさに不眠不休で対応されている自衛隊、警察、消防、地方自治体、米軍、海外からの救援隊、現場で原発と戦っている関係者の方々、さらには、医療関係者、ボランティアの方々には本当に頭が下がる思いです。いずれにせよ、まずは第一に被災者の方々の安全・安心、そして一日も早い現地の復興(復興というより新たな地域創造が必要かもしれませんが)を願わずにはいられません。

連日、テレビから目が離せない生活が続きました。堤防を乗り越えて建物や自動車を押し流すどす黒い猛烈な津波の映像、たまたま最初にCNNで見た地震の翌日の福島第一原発の一号機の猛烈な水素爆発の瞬間の映像などはまさに衝撃的でした。そして、駐日米国大使のルース氏が23日、約1200人の被災者が暮らす宮城県石巻市立渡波小学校を慰問に訪れ、立ち膝になって何人もの被災者と抱きあい、被災者の方々や避難所の様子に対して「I saw the best of humanity here.(私は今日ここで人間性の最高のかたちを目にしました)」と涙声で語った場面などは、深く胸に刻み込まれました。
      
厳しいニュースの多い中で、日本各地でおこる支援の広がりや、世界の134の国と地域、39の国際機関から日本への支援の申し出があり、多額の義援金が集まりつつあるという事実には心が温まります。

観光産業は21世紀のリーディング産業と言われますが、平和で安全な世の中を前提としており、常にリスクを抱えています。しかし、21世紀に入って、2001年の9.11、2003年のイラク戦争やSARS、そして2008年のリーマンショックなど、数々の大きなリスクイベントによる需要の落ち込みがありましたが、「観光」は立ち直ってきました。時間はかかっても、必ず復興します。今回、日本は世界中の多くの人々の支援を受けているのですから、日本から世界を訪れて感謝をしつつ人々と交流をしたり、海外や国内の観光客を感謝の気持ちで受け入れ、日本人のもつ「ホスピタリティ」を発揮したりして、今後はなるべく早く、日本の「観光」が日本の地域や世界中の人々を元気にすることが期待されます。

テレビに釘付けになりながらも、昔のいろいろなメモを整理していて、10年ほど前に会社の上司に聞いて書き留めていた言葉(教訓)に再会しました。Be honest(正直であれ)、Be frugal(倹約せよ)、Be prepared(常に準備せよ)、というものです。それは、これからの困難な時代の行動指針に相応しいのではないかと思われるものでした。確か、『The Economist』 という英国の経済・ビジネス誌が実施したアンケートで「良い経営者にとって重要なもの(徳性)は何か」という質問を世界の経営者にしたところ、最も多かったのがこれら昔から大切とされてきた3つの教訓だったのです。

「正直」、「倹約」、「準備」、これらは、経営者にとってだけでなく、私たちがこれからの厳しくかつ予想のできない社会を生きていくにあたっての心の基盤として有効なものではないかと思います。大震災を契機として我々の生活は否応なく変化が求められていきます。自分の持ち場ですべきことを着実にする、それが大きな「支援」であり、「復興」への道ではないでしょうか。自ら考え行動したいものです。

                                                       教授 高橋 哲夫
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by bwukokusai | 2011-04-06 10:43 | 教員コラム